プレミアリーグ第30節 vs ウォルバーハンプトン
プレミアリーグ第30節 vs ウォルバーハンプトン
2019.3.10(日) 23:05 スタンフォード・ブリッジ
1. 試合結果と感想
危うく敗戦。
ほぼ完璧に守られ、たった1回のカウンターで失点した。
カラバオ杯でシティ相手にチェルシーがやったことをそのままやられた感じ。
バルサやシティでさえゴール前でガチガチに守られたら得点できないのだから、これがサッカーの難しいところなのだろう。
唯一の成果はサッリの戦術変更が見られたこと。
詳しくは後述するが、1点を追いかける立場になってからシステムを4-2-3-1にシフトした。
以前ならおそらく同じフォーメーションにこだわり続けていたのだろうが、最近の風当たりの強さの影響か、前線に4人のアタッカーを配置して得点を奪いに行った。
結果として同点に持ち込めたのでシステム変更は成功と言って良いだろう。
トップ4争いはいよいよ過激化してきた。
消化試合が1試合少ないとはいえ、状況はあまり芳しくない。
特にアーセナルのは得失点数で下回っているため、大量得点での勝利が欲しいところである。
2. フォーメーション
ベンチメンバー
13 カバジェロ
27 クリステンセン
8 バークリー
12 ロフタス・チーク(後半11分 コヴァチッチと交代)
20 ハドソン・オドイ(後半16分 ペドロと交代)
22 ウィリアン(後半27分 ジョルジーニョと交代)
18 ジルー
3. 試合データ
4. 分析
まずは平均ポジションを見てもらいたい。
チェルシーはウルブスのゴールをこじ開けるために攻撃陣が動き回り、平均ポジションがぐちゃぐちゃになるのは普通のことだろう。
だが、それに対してウルブスのポジションはどうだ。
美しすぎる。
なんだこの3-5-2は。
90分戦ってこんなにビシッと揃うものなのか。レアルで干されている動きたがりの22番はウルブスで武者修行しろ。
試合データの数値はチェルシーが圧倒。
ポゼッションは75%、シュートは22本、コーナーキックは13本だ。
しかしスコアはドロー。
加えて後半アディショナルタイムまでアウェーチームがリードしていたのだ。
この試合は、よく守り、たった一度のカウンターを成功させたウルブスを讃えるしかないだろう。
一方でチェルシーには課題が残る内容だったことは間違いない。
言いたいことが多すぎて長くなりそうなので箇条書きでまとめる。
・ポゼッションゲームじゃねえ。得点を奪いにリスクを冒せ
・エメルソンはサイドで受けてただボールを下げるだけ。奪われてもいいから勝負しろ
・ダヴィド・ルイスは守備のとき気が緩みすぎ。失点は彼の責任
・イグアインは何もできなかった→ジルーの方が良かったのでは?
・前半は得点の匂いすらしなかったのに選手交代なし
・サポーターが全く応援してない。ただの観戦なら家でテレビでも観てろ
とまあこんな感じです。とにかく引いた相手に対するアプローチが良くなかった。
こんな試合では相手の意表をつくような創造性のあるプレーをできる選手が欲しいものだ。アーセナルのエジルや、シティのダヴィド・シルバ、そしてモナコのセスク・ファブレガスである。
一つだけ良かった点はリードされてからのシステム変更。
ジョルジーニョを下げてお馴染みの4-3-3から4-2-3-1にシフトした。
前線にウィリアン、イグアイン、アザール、ハドソン・オドイの4人が並ぶのでより攻撃的になった。
結果としてショートコーナーからアザールのミドルシュートで同点に追いつくことに成功した。
試合後、サッリはいつものように「ボールを速く動かす必要がある」とコメントしていた。
確かにボールを速く動かせば得点のチャンスは生まれると思うが、今回の相手は事実上の5バックで、ゴール前にスペースはほとんどないと言って良い。
その状態でパス回しを速くしても得点に至るのかは疑わしい。
素早いパス回しの他にも
・長身のFW(ジルー)を投入し、ハイボールで攻める
・ペナルティエリア外からミドルシュートを狙う(今回はこれで得点)
という攻撃のバリエーションも用意してもらいたいところだ。
次はアウェーでエヴァートン戦。
これを落としたらCL出場権は厳しさを増すだろう。